朝から冷え込み一時大雪となる。荒素延べを午後3時迄かけて終了。丁度4時間の作業となり明日は手打ちで仕上げ打ち。思い返せば入門して刀工になる者は3人に1人。そして実用刀を造れるものは皆無。それは刀工自身が斬試術を学んでいないからである。砂鉄の分析をしてどの砂鉄が折れず曲がらず良く斬れるのかを知らないから日刀保玉鋼のみで刀を造るので刃がこぼれるのである。努力の無い弟子は自然に辞めてしまうがそれでも良い。下手に芸術家ぶって見るだけで使えない刀を造る弟子はいらない。まだ金銭的に余裕があるので本物の刀工を残して置きたい。炭も鋼も無料で昼食迄も有りこれ程恵まれた環境なのに努力、工夫をしないから刀が造れないのである。時には弟子を切る事も必要であると思っている。